島暮らしの鍼灸師@奄美大島
- shiozaki1621
- 6月17日
- 読了時間: 13分
更新日:6月19日
塩:今からちょっと時間大丈夫?
N:大丈夫です。
塩:元気ですか。
N:元気です。
塩:開業して調子良い?
N:そうですね、まぁ、問題なくやらしてもらってます。
塩:そうか。開業おめでとうが先だね。
N:もう3年目になりました。
塩:そっか、もう3年目か。
N:はい。
塩:すごい。今回連絡したのも何回かこういう感じで、なんていうのかな。インタビューしたり、書いたりしてるんだけど。何か実際のところとかやりがいとか、あんま伝わってないのかな、みたいな思ってて。でちょっとお話を聞いてみようかなっていう。ざっくばらんに。
N:なんか、相変わらず、、、何かあれですね。相変わらずですね笑
塩:前、なんだっけな。あの、、〇〇に講演しに来てもらったときにNの話が出て、Nもあの、、
N:そうなんです。〇〇に入って。来月、7月、アメリカに行きます。
塩:え?それは〇〇の仕事で?
N:そうです。
塩:アメリカの何を、、
N:〇〇の陸上部のトレーナーで、1ヶ月ぐらい。
塩:1ヶ月はなかなか長いね。
N:行くことになりまして。
塩:治療院は閉めて?
N:その間、はい。閉めていきます。
塩:すごいな。ちょっとでも1ヶ月は困るよね。
N:でも結局、アメリカから帰ってきてから、そのまま北海道、北海道マラソンがあって、でまた、群馬の万座か何かの合宿まで行かないといけなくて、結局1ヶ月半ぐらい。空ける感じになりますね。
塩:従業員さん他に居ないって?
N:一応1人雇ってるんですけど。
塩:そうなんだ。任せてっていう?
N:いやでも受付を、今なんか雇ってるんで、どうしようかなって感じですね。
塩:そうなんだ。
N:はい。ちょっと鍼灸師募集してるんですけどね。
塩:鍼灸師はなかなか募集しても来ない?
N:あまり出してないってのもあるんですけど。はい、あんまり来ないですね。
塩:ちなみに奄美大島では、接骨院鍼灸院ってそんなに無いんですか。
N:大阪とか東京に比べると少ないですね。でも、整体とかは意外といっぱいあったりします。

塩:卒業してからどんな経緯で今開業に至るかみたいな、聞いていいですか。
N:はい。あれ、最初は株式会社の〇〇って、
塩:あぁ、懐かしい。
N:グループ会社に入って。
塩:うん。
N:で、なんか新店舗とかめっちゃ行かされて、あのチケットの売り方や何やらをちょっと学んで、耐えきれなくて、社長と喧嘩して辞めて。ほんで、それが多分1年かちょっとぐらい、1年ぐらいだったのかな。
塩:それは柔整を卒業して?
N:いや、どっちもです。柔整と鍼灸。
塩:ちょっと待って。Nは同時で一応行ってたっけ。
N:いや、1個ずらしだったんですけど、柔整が1年落ちてるんですよ。落ちて、ほんで鍼灸のときにどっちも一緒に受かって。
塩:そうかそうか。
N:そっから〇〇入って、1年で辞めて、そっからちょうどお母さんのなんかやってるお店の横に、ちっちゃい鍼灸院があって。PTと鍼灸を持ってる先生で、何か人を誰かって話だったんでそこに一旦就職して。なんで島に帰って。
塩:そっか、じゃもう結構すぐ島に帰ったのか。
N:そうですね。
塩:えっと何年前?
N:4、、4年前とか。になって、そこでちょっと働いて、自分で開業した感じですね。
塩:そう考えるとなかなかスピード開業。
N:そうですね。もうなんか最後、最後というか、開業したときは、もう、もう自分でするしかないか、みたいな感じでしたね。
塩:なるほどね。
N:やっぱり人とするっていうのが、なんかいろいろやっぱ違うなっていう。
塩:どの辺が一番違います?
N:やっぱでも治療に対するその価値観というか、やっぱその経営と治療のバランス、
塩:うん。
N:そこにやっぱ一番なんか自分は違和感がすごくあったり、最後の人っていうか、直前の就職に関しては、治療に対する思いというか。何かそこの新人さんがまた入ってきて、治療技術を教えてるときに、何かその人、石を使って何かマッサージとか、何か、感じのあれだったんですけど、自分はあんまり好きじゃなくてしてなかったんですけど、なんかそれを教えてるときに、なんか温かい石当てとけばもう別に何かマッサージとか別にあれだから、みたいな。そんなに大丈夫だからみたいな、とかって言ってるのとか聞いたりして。いやなんかちょっと気持ち悪いなっていうので、何か、とかそういうのがまぁあったりして辞めたんですけど。
塩:その医療的な面と、こう経営的な面でいろいろやっぱり葛藤はあったみたいな感じか。
N:そうですね。治療したい部分と、何かそれでも、まぁ時間とか、治療に対する温度感だったりとかっていうので一緒に働きたいなと思わなくて。って思ってるときにもうちょっとテナントがあったりして、しちゃえ!みたいな感じでしました。
塩:じゃあ開業して、やっと自分の思う治療、理想みたいなものができてるっていう感じ?
N:今のところ、はい。
塩:結構訪問行ってるってこと?
N:そうです。半分、半分ぐらいは訪問に行ってますね。
塩:へえ。それは鍼の保険?
N:鍼の保険です。
塩:なるほどなるほど、そうか。あれ?接骨院の方も鍼の保険?
N:いや接骨院では、学生とか(急性外傷)は柔整も使ったりはするんですけど。なので、基本はもう外来は自費。
塩:外来は自費なんだ。
N:はい。1時間で自費で。残りはあとは訪問はもう保険でっていうので。でしたら、まぁあの比較的自費の部分ですごい自由に。なんか思った治療がすごいできてるなっていうのがあって。
塩:なおさらやっぱり1ヶ月半は結構困る人多そうだね。
N:そうですね。めっちゃ言われますね。
塩:そうだよね。今回〇〇のトレーナーで参加するのは初めてってこと?
N:今回初めてです。
塩:初めてはアメリカなんだ。
N:そうなんですよ。
塩:すごい。
N:国内帯同もしたことないのに、いきなり海外っていう笑
塩:へえ。なんで、どういう理由、どういう、、
N:多分まぁシンプルに人、人がいなくて。○○の方からも、なんか〇〇の塾生からでも別にいい人がいるというか、まぁその○○さんの許可が下りる子がいるのであればいいですよっていう、何かお話をいただけたっていうことで○○も○○さんの方から出して欲しい。○○の考え方とか、マインドを持った人を、なんかトレーナーとして迎えたいっていう、まぁそこのニーズで。今のなかだったらNいけるかなっていうので、はい。
塩:信頼されてるんですね。
N:なんか、情なのかまぁなにかわかんないですけど。
塩:まぁでも情だけでそんな仕事任せらんないでしょう。
N:そうですね。はい。
塩:なるほどね。アメリカのちなみにどのあたりに行かれるんですか。
N:アルバカーキっていう、ニューメキシコ州。
塩:大体しかわからんけど、真ん中の下の方だよね。
N:そうですね。真ん中の下。
塩:すごいね。えー、じゃあ普段は、もうこの3年は、自費でみたりとか、訪問したりして、まぁ1日が終わるっていう感じ?
N:はい。そうですね。
塩:奄美大島生活って言っても、Nは地元だから普通なのかもしれないけど、何か大阪時代とやっぱり変化ありますか。
N:あぁ、大阪とか、よりかは、ちょっとなんか気楽なんですかね、なんか。生き急いでる感がないというか、なんていうんですかね。島暮らしっていう、あれなんですかね。なんか、わかんないんですけど。この感じがまぁ自分は好きで、なんかはい。ゆったりじゃないですか。なんかね笑

塩:大阪は生き急いでますか。
N:大阪はそうっすね。
塩:笑
N:毎月行ってんすけど笑
塩:行ってるの?なんで?
N:それは○○の塾で。
塩:そうかそうか。
N:毎月行ってるんですけど。でもその塾もそもそも自分は何か、あのトレーナーになりたいわけではなくて。あの、プロの選手みるってことは、一発勝負じゃないですか?
塩:うん。うん。
N:でも治療院にいて、なんかあんまり、その感じがなかった、、どうリピーターを作るか、みたいな。が、すごく嫌いで。リピーター作んなよって思ってたんで。1回で治したれよと思ってる派だったので。それで、そこの究極というか、がトレーナーなんじゃないかって。治すっていうところに特化した技術、そこのスキルを勉強したいなと思って〇〇に入って。そうですね。何をあれだったかな、、そう、毎月行ってるんですけど、ちょっとこう、こう緊張感のある、というかなんか大阪はみんな、駅でも電車でもなんか笑。毎日勝負してる感じが、特に東京とかもちろんあれですけど、もっとあれなんですけど。
塩:でも、、まぁ今の話聞いて確かに〇〇で喧嘩したりとか、なんか、一貫してるっていう感じは伝わってきたんだけど、でも逆に、、その環境から勝負しに行くっていう、その生き急いでる大阪に。反対に言えば奄美大島だとちょっと刺激が足りないみたいな感じがあったりするってこと?むしろ。
N:んん、、でも刺激を、というよりかは、自分、その治療に関しての刺激って言うんですかね。あの、人生、、プライベートはゆっくりでいいんですけど。治療に関しては、もっともっとこう、勉強したい部分はすごくあったんすけど。なかなかそれができない、ていうか、どこに行けばいいのかわからないっていうところで、ずっと葛藤してたときに、まず〇〇にお会いさせてもらって、こんなとこがあるんだっていうので、そんな感じでした。
塩:なるほどね。そうか、そうだな。場所構えちゃうとどうしてもリピーターっていう感じになっちゃって、どうしても治療っていう概念と離れていって習慣みたいな感じになっちゃう(?)。
N:はい。
塩:それが、やっぱり違うと思うし、嫌だ(?)。
N:はい。はい。
塩:うん、うん。なるほど
N:すごい、、なんか接骨院の本を開くと大体どうリピーターを作るかっていう。
塩:ビジネス系のやつね。
N:はい。か、もしくはその治療の論文じゃないですか。論文とか研究、データみたいなものだから、なかなかこう、そこの折り合いというか、うまくどうバランスを取るかっていう。今んところその、自分なりにうまく答えが出てるのかなっていうのはすごく何かあって。今んところはすごい良いなとは思ってはいるんですけど。
N:なんか〇〇のプログラム入る前は〇〇の勉強会も毎月行ってて。
塩:そうなんだ。あぁ、すごいね。大阪にわざわざ行く、、えっ鹿児島にはない?そういう、、、、
N:いや、鹿児島はあんまりないっすね。
塩:でもなんか有名な鍼灸師さんとか結構〇〇にいらっしゃったりとか。〇〇にいらっしゃったりとか。
N:そうなんです。その、なんか、、結構尖ってる人いるじゃないですか。そこに行っちゃうと、そのカラーに染められる感じがすごく嫌で。この先生って拝められてるのはあまり好きじゃないんですよね。あくまで治療家であって、あの医学的根拠に基づいてしっかりと治療して欲しくて。なんか俺がやったら治りますとか。っていうのはあんまり好きじゃなくて。もちろんわかるんですけど、その、信頼とかそういうのももちろんあるのもわかるんですけど。だから、そこの先生をめがけてってことがあんまり今までなかったっていう、心動かされる先生がいなかったっていうのはあるかもしれないです。
塩:でもその、信頼できる先生見つけんのってめちゃくちゃ難しいよね。
N:いや、めっちゃ難しいっすね。
塩:環境にもよるだろうけど、んん、、そういうときはどうしたらいいと思います?現場出ると余計かな、多分。どうやったら見つかるんですかね。
N:どうなんですかね、でも、やっぱりこうしたらあれですけど引き寄せ、な感じもあるんで。なんか自分がまぁ言葉に出してたりとか、でもやっぱ行動する、と、いつか何か出会う気はしますよね。
塩:うん。うん。
N:いろんなところに行って繋がって、結果違う感じで繋がるみたいな。
塩:うん。うん。
N:何か、自分もともと、その〇〇さんに出会うのも、何か〇〇の紹介っていうかは〇〇さんがちょっと奇跡的な出会いだったんです。なんか、〇〇さんが奄美に合宿に来るときに、なんか毎年冬に奄美で合宿してるんですよ。〇〇さんとか、〇〇とかも来てるんですけど、それでずっと20年以上来てるなかで初めて、なぜかホテル、系列のホテルの徳之島っていうところに送っちゃってて。鍼灸道具を。
塩:徳之島ってあの徳之島?
N:闘牛があるところ。
塩:はいはい。
N:奄美の下にあるんですけど。なぜか徳之島に送ってたみたいな。
塩:はい、はい笑
N:これまでもこれからも多分絶対ないって言ってたんですけど。
塩:うん。
N:その鍼灸道具を送ったっていうので鍼が無い、どうしようってときに、〇〇が奄美大島って言ったら後輩がいるかもしれませんみたいな。自分に連絡が来て、鍼をお貸ししたところからが始まりなんですよ。
塩:面白いね。なるほどね。それは〇〇ナイスプレーみたいな感じだよね、向こうからするとね。
N:はい。ていう感じで繋がったんですけど。それでなんかその環境にすごくいいなと思って入ったんですけど。でもそれまではもう全く、誰もいなくて。誰の話を聞いても何か、んん、、っていう。〇〇とか行っても、、まぁうん。ていう感じで。まぁ面白くはあるけど、なんか違うみたいな。
塩:それは患者さんにやってみてもあんまり効かないっていう意味で違うっていう感じですか。
N:んん、、なんだろうな、、患者さんにやってあの効くこともあるので、もちろん引き出しの一つにはなる、だけど核に触れる部分ではないっていう、なんか自分の核に触れる部分の人ではないっていう感じで。はい。
塩:そのはまらなかった理由は、でもやっぱり、あんまりちゃんと解剖学に即してないとか、根拠として薄そうだなみたいな。それ主観じゃない、感想ですよね、みたいなそっちの類のいかがわしさ?
N:それもあるのかな、それもあるんですかね。まぁでもそこはなんか、合う合わないとかっていうところ。自分には〇〇さんがすごく何か刺さったっていうだけではあると思うんですけど。
塩:そっか刺さるのはやっぱり人によっても違うし、タイミングによっても違うってやっぱり思う?
N:いやめっちゃ思いますね。
塩:うん。なるほどな。えぇ、、話戻るけど今後もこのスタイルで拠点奄美のトレーナーとして、まぁ日本全国世界各地という感じ。
N:今のところは。なので鍼灸師を1人ないし2人ぐらい居たらいいなっていう。奄美あの結構今リゾバみたいなのが流行ってるじゃないですか。いろいろ。看護師も応援ナースとか。
塩:あっ、看護師もあるの?あぁ、そうなんだ。
N:応援ナースっていうので。いろいろあるんで、鍼灸師も何かできないかなとか思って。
塩:応援鍼灸師
N:はい笑
塩:そうか。やっぱり求人のところで難しいんだね。
N:そうですね。居てくれたらいいんですけどね。
塩:いやでも需要ありそうだけどね。なんかそうやって、何かし、すごく雑な言い方になっちゃうけど島暮らしに憧れてますみたいな。
N:はい。
塩:居そうだけどね。
N:島暮らしの鍼灸師

塩:何か今悩んでることとかあるんですか?
N:悩んでることですか。今は、、あっそうこないだ、こないだというか今月、籍を入れて。
塩:おめでとう!
N:家庭とのバランス、やっぱり今んところ1人でやってるんで、もう朝から9時から、遅いときはもう9時10時までで。患者さんが、もうなんか、当日どうしても今日みてくれみたいな人がいるとちょっとこっちも断れなくて。入れちゃうんですけど。まぁ、で、入って月から土曜日までやって、日曜日だけ休みみたいな、でやっぱしてると。やっぱり家族との時間が無いなっていうので、その辺のバランスを、なんかみんなどうしてんのかなと思ったり、、うん、そうですね。
塩:奥さんはちなみに奄美の方で何をされてる方?
N:今あれっすね。Iターンでこっちに来て、島が好きって奄美に来て、で今はあの、パートでなんか折本で働いてて、大島紬っていう伝統工芸品を作ってる。
塩:かっこいい。
塩:そんな長く一緒に居たいみたいなのは、2人ともあるの?
N:長く居たいというか。今後、今後来年とか、その、妊娠もしてて。
塩:そうなんだ!
N:子供も来年産まれるんですけど、
塩:おめでとう!それも!
N:あ、すいません笑。来年生まれるってなると、ちょっと時間が少ないというか。っていうのがあったりして、まぁでも今、仕事で踏ん張る時期というか、このキャリアとか経験を積む時期で、難しいと思いながら。
塩:それを奥さんがどれぐらい許してくれるかだね。
N:そうですね。
塩:それ、話し合ったりするんですか。
N:一応します、はい。
塩:何て言われるんですか。
N:なんかその、後悔しない選択をしてねっていうふうに。
塩:おお。
N:もし、私が死んだとか、子供が亡くなっちゃったとか。何かあったときに、この選択でよかったなって。うん、、100%思わなくても、自分なりにしっかり後悔しない選択をしてねっていう。ああしとけば良かったとかっていうのはあんまりしないでねっていう。
塩:えぇ、、ああ、これは、なんて言ったら良いんだろう。なんかどっちかっていうと、あの、どきっとする話ですね。
N:そう。なんで、今すごくこう、人生とかについてちょっと考えてますね。なんか、仕事とかそういうのが全てではないっていうのももちろんあるし、この人生をかけて自分が何を求めて何を残す、って言い方ちょっとあれですけど、何をこう取るかっていうところを今すごく、はい、考えてるかな。
塩:そうか。
N:はい。
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